頭の中でイメージしていた家が、全然違うものになった
ぽこあポケモンを始めてしばらくは、ポケモンを集めることに夢中だったんだけど、ある日から「家を建ててみよう」という気持ちが出てきた。ゲームの中で建築ができるというのは知っていたし、なんとなく「まあやってみればわかるだろう」という軽い気持ちで始めたのが正直なところだ。
結果から言うと、完全に失敗した。
頭の中では「こういう形にしよう」「ここに窓を置いて、ここがドアで」とイメージしていたのに、実際にブロックを置いていくと、気づいたら意味不明な形になっている。壁が足りなかったり、ドアの位置がおかしかったり。一度置いたものを修正しようとするとさらに崩れる。「家として認識されない」という判定が出るたびに、じわじわとダメージを受けた。
子供ってこういうとき、なんで迷わず作れるんだろうとちょっと不思議に思う。うちの子は設計図もなく、なんとなくの感覚でそれっぽい家を作っていく。大人の自分は「効率的に」「正確に」やろうとするから、逆に詰まるのかもしれない。頭で考えすぎるのが良くないのか、それとも単純に発想力の差なのか、今でもよくわからない。
とにかく、何度やっても同じ失敗を繰り返している自分に気づいたとき、「これは事前に設計できる何かが必要だ」と思い始めた。
大人が建築ゲームで詰まる理由、ちょっと考えてみた
自分だけかと思っていたけど、ネットで調べてみると同じようなことを書いている人が結構いる。建築系のゲームで「子供は上手いのに自分はうまくいかない」という話だ。
個人的な感想だけど、大人は「完成形」を先に決めようとするから詰まるんじゃないかと思っている。設計を頭の中で固めてから動こうとする。でも頭の中のイメージって、実際に置いてみると全然違うスケールだったりする。「3マスくらい」と思っていたものが実際は5マス必要だったとか、そういうズレが積み重なって崩れていく。
子供はたぶん、置きながら考えている。修正しながら進めることに抵抗がない。大人はなぜか「作り直し」に心理的なコストを感じてしまう。
ぽこあポケモンの建築には一応ルールがある。
| 条件 | 内容 |
|---|---|
| 囲い | 壁・窓・ドアで完全に囲まれていること |
| 面積 | 内部が4マス以上・90マス以下 |
| ドア | 1つ以上配置されていること |
このルールを守りながら「いい感じの家」を作るのが意外と難しい。特に面積の上限を意識しながら形を整えるのは、頭の中だけだとかなりきつい。グリッド上のどこに何を置くかを視覚的に確認できないまま進めるのは、自分には無理だと判断した。
AIを使って建築ツールを作ってみることにした
設計図が欲しいなら、作ればいい。そう思ってClaude(AIアシスタント)に相談しながら、ブラウザで動く簡単な建築シミュレーターを作ってみた。プログラミングの知識がなくても、AIに「こういうものを作って」と伝えながら一緒に作り上げていくことができる時代になったので、試してみた感じだ。
最初は2Dのグリッド上にブロックを置けるだけのシンプルなものだった。それが会話を重ねるうちに、複数フロアに対応したり、建築ルールの判定機能がついたり、立面図(前後左右からの見え方)が確認できるようになったりと、少しずつ形になっていった。
開発の流れはだいたいこんな感じだ。
Step 1: 要件を言葉で伝える
「ぽこあポケモンの建築ルールに合わせて、グリッド上でブロックを配置できるツールが欲しい」と伝えるところから始める。
Step 2: AIが初期版を生成する
HTMLファイル1つで動くシンプルなものをAIが出力してくれる。ブラウザで開けばすぐ動く。
Step 3: 使ってみて気になったところを伝える
「ドアの種類が少ない」「フロアを増やせるようにしたい」など、使いながら感じた不満をそのまま伝える。
Step 4: 修正版を出してもらう
フィードバックをもとにAIが修正する。これを繰り返す。
コーディングの知識はほぼ不要だった。「こうしたい」を言葉にできれば、形にしてもらえる。ただ、最初から完璧なものができるわけではなくて、何度かやり取りしながら改善していく作業は必要だった。
できあがったツールの内容
完成したツールはHTMLファイル1つで動く。インストール不要で、ブラウザで開くだけで使える。自分で使うための道具なので、見た目よりも機能を優先した。
主な機能としては以下のものが入っている。
- ✔︎グリッド上にブロック・ドア・窓・屋根・階段を配置できる
- ✔︎複数フロア(2F、3Fなど)に対応していて、階ごとに設計できる
- ✔︎下のフロアを半透明で表示する「ゴースト表示」で位置合わせができる
- ✔︎前後左右の立面図を自動生成して、外観のイメージを確認できる
- ✔︎建築ルールの判定(囲い・面積・ドアの有無)をリアルタイムで表示
- ✔︎全フロアで使用したアイテムの数を自動集計
判定機能が地味に便利で、「内部が囲われているか」「ドアはあるか」「面積は範囲内か」がリアルタイムでチェックされる。ゲームで実際に作り始める前に、このツール上で検証してからいけるようになった。
子供と一緒に使ってみたらどうなったか
子供と一緒にぽこあポケモンをやるとき、このツールを事前に開いて「どんな家にする?」と聞いてみた。子供はグリッドの上でブロックをポンポン置いていく。大人の自分みたいに「ここはどうしよう」と考え込まない。
面白かったのは、子供が置いたレイアウトが、自分では思いつかない形だったことだ。壁の一部だけ窓にして、あとは全部ブロックで囲む、みたいなシンプルな構成。それでもゲームの判定では「家として認識」されていた。なるほど、こんな作り方でいいのかと思った。
ツールの建築ルール判定を見ながら「ここにドア置かないとダメだって」「もう少し広くできる?」みたいな会話が生まれたのは、個人的にはよかった点だと思う。ゲーム内でいきなり試行錯誤するよりも、事前にイメージを合わせられるので、ゲームでの作業がスムーズになった気がしている。
ただ正直、子供はこのツールよりゲームで直接作る方が楽しいみたいで、「もうゲームでやろう」とすぐなる。設計ツールを喜ぶのは大人だけなのかもしれない。
WordPressで公開して、スマホからも使えるようにした
せっかく作ったので、手元だけで使うのではなく自分のサイトに置いておくことにした。HTMLファイル1つなので、WordPressのサーバーにアップロードしてURLを取得するだけで公開できた。
https://gnrlst.jp/wp-content/uploads/pokopia_builder.html
このURLにアクセスすれば、誰でもブラウザ上で使える状態になっている。スマホからでも動くので、ゲームをやりながら別のタブで開いて参照する、という使い方もできる。
ツールを更新したいときは、同じ場所に上書きアップロードするだけで最新版に切り替わる。サーバー管理とか特別な知識がなくてもこのくらいなら対応できた。
AIを使えば、プログラムを書けない人間でも「自分の用途に合ったツール」をある程度作れる時代になったんだなと、改めて実感した。完璧なものではないけれど、自分が困っていた問題を解決するには十分だった。もう少し機能を足したいという気持ちはあるので、また気が向いたら手を加えていくつもりだ。
GNRLST
Programming・AI・Games・Tools。実際に作ったもの・使ったもの・経験したことをそのまま書く個人アーカイブ。